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【2005アニメ】「あまえないでよっ!!」アニメレビュー

(12点)全12話

里中逸剛は、普通の高校1年生の少年。しかし、その春に両親から「僧として一人前になるために」と半ば厄介払いで祖母・浄徳と6人の尼僧達のいる尼寺「賽円寺」に出されてしまう。そしてこの日から逸剛自身が持つ「特殊な霊力」の解放を防ぐ為、厳しい修行と怪しい霊祓稼業、そして尼僧達からの横暴な振る舞いに耐える日々を送ることになるが、この「特殊な霊力」を巡り碩清流と争いの日々と化してしまう。あまえないでよっ!!ーWikipedia

主人公が修行する尼寺を舞台にしたドタバタラブコメディ

主人公の男1人と女7人(うち老婆一人)のハーレムコメディ。

原作はボヘミアンK先生。

漫画は宗我部としのり先生。

監督は元永慶太朗さん。

制作はスタジオディーン。

エロで覚醒

引用元:©2005 ボヘミアンK・宗我部としのり/ワニブックス・AT-X・VAP

主人公には特殊な煩悩の力が備わっており、エロの力で霊力がアップするという最強系の主人公だ。

他のアニメでもおっぱいの力で覚醒するハイスクール系のキャラがいたが、同じ方向性だ。(笑)

どうしてもヒロインの力だけでは除霊できないとなったときに、彼におっぱいを見せたり、触らせたりすることで、隠された力を開眼させることができる。

自分でも何を書いているのか分からないが、そのままの意味だ。(笑)

力を使って除霊をした後は、「エロリバウンド」という力の反動で、エロ全開のただの猿と化してしまう。(笑)

本望の赴くままに女性陣に突っ込んでいってボコられてオチがつく。

良くも悪くもインパクトはあったが、ワンパターンの展開は徐々に飽きていく。

主人公が覚醒する見せ場のシーンも、回し絵を使っているせいで盛り上がりに欠けるのももったいない。

途中で作画が崩壊するシーンもあり、一昔前のアニメなので多少は仕方ないが、同時期にハルヒや地獄少女のようなクオリティのアニメが放送されていたこと、スタジオディーンという大手の制作会社が制作を担当したことを考えても看過するわけにはいかない。

ハーレム?

引用元:©2005 ボヘミアンK・宗我部としのり/ワニブックス・AT-X・VAP

シチュエーションは間違いなくハーレムだ。

主人公の男1人が女6人と同じ屋根の下で暮らしている。

だが結論から言ってしまうと、ハーレムなのは終始状況だけだった。

男女が揃っているだけ。

この手のアニメで稀にあるが「ハーレム詐欺」と私は呼んでいる。(笑)

男女が揃えば誰しも「恋愛」を期待するもの。

ましてや男女比が1:6ともなればなおさらだ。

にも関わらず原作者の意地か、それともアニメ化に際しての改変か知らないが、終始恋愛には発展せず。

アニメでの改変は2話の放送規制くらいで、内容は原作通りなはず。(笑)

なら私が口出しできることはないが、「ラブコメディ」という触れ込みでありながら、恋愛要素がほとんどないというのは何とも寂しい。

テンポが良い

引用元:©2005 ボヘミアンK・宗我部としのり/ワニブックス・AT-X・VAP

このアニメはギャグ要素が非常に大きい。

それもお色気方面の。(笑)

ギャグは主人公とヒロイン6人の掛け合いによって生まれる。

主人公はとことんがエロが好きで、何かエロい話題に食いつくか、自分から話題を振る度に、ヒロインからキツイ折檻を受けることになる。(笑)

会話のテンポ感は昔ながらのアニメという感じで、感情を出し過ぎるところとか、反応がいちいち大げさなところがなんだか懐かしい。

だが残念ながらテンポが良いだけで、ギャグの中身は毎度同じ。

主人公が何かオイタをするたびに、ヒロインがお仕置きをする。

このワンパターンが最後まで続くもんだから、ギャグパートはただの苦痛でしかなかった。

エロを前面に押し出した演出もこのアニメならではだが、エロで押しているだけのアニメと思われても仕方のないレベルだ。

主人公

引用元:©2005 ボヘミアンK・宗我部としのり/ワニブックス・AT-X・VAP

主人公は霊と対峙したときに、必ずと言っていいほどエロの力で覚醒し、莫大な霊力でどんな霊でも除霊してしまう。

そしてその力を使ってしまうと、「エロリバウンド」というリバウンドが来てエロい欲望が制御できなくなり、ヒロインたちに飛びついてボコられるというのがお馴染みの流れだ。

お馴染みというかこれしかない。

必ず最後は主人公が除霊して終わる。

他のアニメでも主人公が一番活躍して、全てを解決してしまうという作品は数多く存在する。

しかしこのアニメではその「お馴染み」が全く面白くないし、胸が熱くなることもない。

原因は主人公にあり。

主人公は自分から行動を起こさない。成長する意欲がない。ただのエロ魔人。

このアニメの主人公にはほとんど魅力が感じられない。

『ほとんど』としたのは、たまに自己犠牲することもあるから。全くないに等しい。

何かを得ようとしない、目的を持たない主人公ほどつまらないものはない。

修行も適当にやって、いつもエロいことを考えて、霊力が発現する条件も「エロ」で、自分から除霊に向かうこともない。

一体この作品は何をテーマにして、何を視聴者に見せたい作品なのか…

終始何も伝わってこない薄っぺらいアニメだった。

人情

引用元:©2005 ボヘミアンK・宗我部としのり/ワニブックス・AT-X・VAP

除霊にあたって描かれる人情もこのアニメの一部だ。

霊の過去、除霊されないように抵抗する理由。

霊は完全なる悪ではなく、元は人間で、思い出も感情もあるという設定で描かれている。

主人公とヒロインが除霊に向かうと、そこには前世で未練を抱えた霊がいることもあり、その霊をどう成仏させるかという葛藤も、少しではあるが描かれていた。

しかしもったいないことに、結局は最後に手が付けられなくなって、主人公をエロで覚醒させてしまうのだが。(笑)

それはそれで「結局か!」というツッコミで盛り上がれるという、この作品らしさが出ているとも捉えられるが、しかし…

ラストが予想できる人情ドラマほどしらけるものはない。

感動させたいならそれなりの工夫を見せて欲しかったし、どうしても中途半端で満足した印象がぬぐえない。

人情には必ずオチがあり、それが粋であればあるほど、視聴者を満足させることができる。

「銀魂」という作品の「かぶき町四天王篇」を知っているだろうか?

ここで引き合いに出すのは少し酷かもしれないが、人情が綺麗にまとまった例として挙げさせてもらう。

詳しくはネタバレになるので言えないが、長い闘争の果てに親子が和解する菜の花畑のシーン。

親子の粋な掛け合い。あれこそが人情のオチとして最高のまとめ方だ。

そのレベルに届かずとも、人情を挟むならやり切って欲しかったし、どうしても「覚醒」という決まったオチに逃げているようにしか見えなかった。

ラブコメはどこへ…

引用元:©2005 ボヘミアンK・宗我部としのり/ワニブックス・AT-X・VAP

人情をやり切って欲しいとは書いたが、もともとのラブコメがしっかり表現できていれば文句を垂れる余地はない。

このアニメはシチュエーションでラブコメを演出しようとしているが、全くラブコメをしていない。

男女が同じ空間にいるだけで、恋愛に発展することはない。

フラグが立ちそうで立たない。これが永遠と繰り返される。

とんでもないお預けプレイだ。(笑)

主人公と最も近い位置にいるのが正ヒロインの千歳ちゃん。

主人公のセクハラを一身に受け、主人公に暴力を振るう回数もダントツで一位だ。(笑)

しかし一番主人公に近いはずの彼女も、主人公に近づきそうで近づかない。

恋愛に関する感情表現といえば、主人公が他の女の子にデレデレしているのを見て嫉妬してボコるだけ。

「主人公に好意を寄せているのでは?」と視聴者が分かるのは、そんな彼女の嫉妬シーンだけだ。

自分の気持ちに気づくことも向き合うことも、ましてや自分からアピールすることも全くない。

ラブコメを期待してこのアニメを観た視聴者の、一体何人が失望したことか…

「ラブ」がなくても「コメディ」の方で見どころがあればいいが、ギャグは一辺倒で古臭くてつまらない。

最初のインパクトを過ぎると、面白みの欠片もない平凡なアニメになってしまった。

総評:仕方ない

引用元:©2005 ボヘミアンK・宗我部としのり/ワニブックス・AT-X・VAP

エロを題材にしたアニメにおいて、ストーリーを構築していくことの難しさを表している作品だ。

そもそもエロの需要は限定的で人を選ぶジャンル。

エロを目的でアニメを観たいという人も、ただエロイだけでは途中で飽きてしまう。

エロ以外でいかに高度なギャグや深い人間ドラマを視聴者に楽しんでもらえるか。

残念ながらこのアニメでは、良くも悪くも終始エロ頼みだった。

おっぱいやお尻を見せて視聴者を引き込む。

オチに困ったらエロで締める。ストーリーに何のひねりもない。

男1人に対して女6人なのに恋愛がない。恋愛に行く素振りもない。

12話という枠を使えば全員とはいかなくとも、ある程度の人数は、ギャグを見せながら関係を深めるシーンも描けたはず。

原作者はどうして恋愛に舵を切らなかったのか、どうしてハーレムシチュで物語を作ったのか…

どこかで転換点となるシーンが描かれることを期待したが、終始何も起きずに終わってしまった。

ラブコメディ作品としては最低ランクの作品という評価をせざるを得ない。

ただ、エロを題材にして話題になったアニメはあるが、売れたアニメがないことを考えると…仕方のない部分はあるかもしれない。

個人的な感想:昔の思い出に浸る時間

引用元:©2005 ボヘミアンK・宗我部としのり/ワニブックス・AT-X・VAP

このアニメの放送は2005年。

私事で申し訳ないが、私が小学5年生のときに放送されたアニメということになる。(笑)

当時はそれこそ国民的なアニメにしか興味がなかった年頃だが、唯一私が観ていた深夜アニメに近い作品が「ミルモでポン」だ。

そこでヒロイン役を演じていた中原麻衣さんは、私が初めて恋心を抱いたアニメキャラであり、この「あまえないでよっ!!」でも正ヒロインの千歳ちゃんの役を演じている。

今でも第一線で活躍されている大好きな声優さんが、15年前のアニメにも出演されている。

これほど感動的なことはない。

このアニメを観ていた4時間のうち3割くらいは、アニメ以外のそうした昔の思い出に思いを馳せていた。(笑)

それが何を意味するかはあえては言わない。(笑)

それくらい酷い出来のアニメだった。

制作会社がスタジオディーンということで、アニメ制作会社の中でも大手の部類に入る会社だからある程度は期待していたが、全くの期待外れに終わった。

エロいだけしか取り柄のないグータラ主人公。

関係が進みそうで全く進まないストーリー。ワンパターンな除霊。全く涙を誘われない人情パート。

結局このアニメは何がやりたかったのだろうか…エロしか印象がない。

久しぶりにここまで酷いラブコメディを観たという感想だ。

どうやら2期もあるようなので、期待をせずに視聴をしたい。

もちろんオススメはできない。

おっぱいやお尻(特におっぱい)が好きな人はぜひ一度視聴してみてほしい。

最後まで完走出来た人には「上人」の称号を差し上げよう。(笑)

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