アニメ

【2010アニメ】「荒川アンダーザブリッジ」アニメレビュー

(61点)全13話

舞台は荒川河川敷。そこで出逢った勝ち組エリート青年の市ノ宮行=通称、リクと自称金星人のホームレス美少女、ニノ。不器用な二人の恋は時におかしく、時にせつなく…。そんな二人を中心に、奇怪な河川敷の住人たちが巻き起こす騒動の日々を描いた元祖電波系新感覚ハートフルラブ(?)コメディー。TVアニメ「荒川アンダーザブリッジ」公式サイト

河川敷の住人たちが引き起こす騒動の日々を描いたギャグコメディ作品

ストーリー
作画
面白い
総合評価 (61点)
完走難易度 普通

原作は中村光先生。

監督は新房昭之さん。

制作はシャフト。

荒川

引用元:(C)中村光/スクウェアエニックス・荒川UB製作委員会

この作品では珍しく実在する河川がタイトルに入っており、作中の舞台もそのまま「荒川の橋の下」になっている。

勝ち組エリート青年の主人公が、ひょんなことから荒川の河川敷に住む人々の仲間になって、騒がしい日常を送るというドタバタコメディだ。

アニメを観たことない人でも知っている人はいるかもしれないが、住人の癖が強い。(笑)

本物の河童?がいたり、星の仮面を被った変人がいたり、図体がデカい男のシスターがいたり、金星人を自称する美少女がいたり。

演出も相まって独特な雰囲気を感じさせるアニメだ。

変人たちによるカオスな空間、そしてそんな変人たちにツッコミを入れていくのが主人公のリクだ。

リクは高校生にして会社を持つようないわゆる「勝ち組」で、河川敷の生活からはかけ離れた生活を送っていた。

しかしある日、橋の上で子供たちにズボンをはぎ取られ、橋の上に引っかかったズボンを取ろうとして川に落ちてしまったところを、たまたま釣りをしていた金髪美少女・ニノに助けられたことをきっかけに、「恋人」として暮らすことになる。(笑)

そもそもリクの家の家訓に「他人に借りは作らない」というものがあり、命を助けられるという「借り」を作った結果、ニノの頼みを聞いて「恋人」になるというところから始まる。

家訓

引用元:(C)中村光/スクウェアエニックス・荒川UB製作委員会

主人公が父親から受け継いだ「他人に借りを作らない」という家訓。

人生で一度も借りを作ったことがないという主人公が、1話でニノに命を助けてもらい、早速借りを作ることになる。

主人公はその事実が父に露見したらまずいと、ニノに借りを返すために河川敷で一緒に暮らし、ニノと恋人になる約束をする。

13話通してこの「秘密」が大きな笑いとなっていた。

リクの父親は厳格な人で、主人公は父親に借りを作ったことがバレないようにしなけらばならない。

そんなときにリクの秘書がやってきて、河川敷での生活をしている理由を説明しなければならなくなったり、一番恐れた父親に借りを作ったことがバレそうになったり。

「借りを作らない」という言葉に翻弄されるリクのあたふたする姿が、しっかり笑いに変換されていた。

個性

引用元:(C)中村光/スクウェアエニックス・荒川UB製作委員会

間違いなくキャラの個性という意味では、他のギャグアニメと比べても際立っている。

河童もどきはいるわ、星の被り物をした奴はいるわ、変な被り物をしたちびっ子兄妹はいるわで、ビジュアルのインパクトが凄まじい。(笑)

しかし中身は意外とあっさりで拍子抜けしてしまった。

キャラのビジュアルの割に中身は普通の人間で、人外特有の気持ち悪さや恐怖感はない。

むしろ見た目の割に中身は素っ頓狂な性格で、ギャップが魅力的な個性となっていた。

軽快なテンポ

引用元:(C)中村光/スクウェアエニックス・荒川UB製作委員会

基本的にはハイテンションで押しまくるギャグアニメだ。

シュールなキャラによるシュールな行動、それを見た主人公のリクが軽快にツッコミを入れていくというパターンになっており、飽きる前に次々と笑いが押し寄せてくる感じだ。

さらにこのアニメの構成は、1話の中に8つほどのエピソードがある複数話構成になっており、少し細かすぎた印象も受けたが、軽快なテンポがしっかり演出されていたように思う。

しかし「キャラクラターの深さ」の面では少し物足りなさを感じる。

登場シーンのインパクトはあるが、それ以降は特にキャラクターを深めるシーンというものがなく、出オチで終わってしまっている印象があった。

2期もあるみたいだが、正直視聴意欲はそこまで湧かない。

ギャグアニメで2クール目というのはいわゆる「鬼門」で、このままハイテンションでシュールなギャグが続くようなら、観る価値はそれほどないように感じる。

総評:新房監督×シャフト

引用元:(C)中村光/スクウェアエニックス・荒川UB製作委員会

新房監督のファンなら間違いなく楽しめるのではないだろうか。

新房監督とシャフトがタッグを組んだギャグアニメといえば「さよなら絶望先生」「まりあ♰ほりっく」があるが、この「荒川アンダーザブリッジ」にも新房監督らしさが存分に詰まっている。

アイキャッチの多用・シャフ度と呼ばれる胴体を背中側にひねる演出。

一目でシャフトの作品と分かるような演出の数々で、ところどころに強いこだわりを感じることができた。

演出面では申し分ないのだが、肝心のギャグの中身で出オチ感は否めない。

登場シーンこそビジュアルのインパクトで笑いに持っていくことができていたが、さすがに30分12話同じキャラが同じようなやり取りを繰り返してしまうと、新鮮味が薄れてしまう。

もっとリクと他のキャラとの関係性だったり、キャラ自身の過去を掘り下げるようなシーンを多く入れ込んでも良かったのではないかと思う。

実際に河童や星の中身を匂わせるシーンがあり、いっそのこと素顔を公開してそのまま1期でフィニッシュでも、十分おさまりが良かったように思える。

正直お腹が一杯で、2期への期待感はそれほどない。

リクとニノの恋人関係も3話以降ないがしろにされた感があり、ラブコメとしても物足りなさが残る。

作画の面ではシャフトの独特なタッチを味わうことが出来て、クオリティも終始安定していた。

ギャグ以外のクオリティは高かったが、キャラに感情移入できるような深堀りがあればもっと評価は上がった作品だった。

個人的な感想:CV神谷浩史

引用元:(C)中村光/スクウェアエニックス・荒川UB製作委員会

それにしても、新房監督と神谷さんはタッグを組み過ぎではないだろうか。(笑)

物語シリーズといい、絶望先生といい、新房監督はよほど神谷さんに信頼を置いているみたいだ。

実際に神谷さんにしかあのツッコミのテンポ感だったり、絶妙な間の取り方だったりは表現できないと思っているので、神谷さんを使いたくなる気持ちも分かる。

他にも脇役を杉田さんや沢城さん、子安さんや藤原さんが固めており、キャラのビジュアルだけではなく、キャストのメンツもかなり濃かった。(笑)

ヒロインのニノを演じる坂本真綾さんの演技も、ミステリアスなニノにピッタリな声と演技だったし、無機質な感情の中にたまに見える可愛さがツボだった。

惜しむらくはニノの可愛さと、リクとの関係の進展をもっと描いて欲しかったこと。

2期ではもしかしたら描かれるのかもしれないが、同じようなギャグテンポだったら正直キツイし、30分12話を費やす魅力もそこまで感じない。

なので、気が向いたときにでも観ようと思う。

ギャグアニメが好きな人ならきっとハマると思うので、ぜひ観てみて欲しい。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です