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【2011アニメ】「BLOOD-C」アニメレビュー

(13点)全12話

湖のほとりにある静かな街に現れる〈古きもの〉。それは人を喰らうモノである。更衣小夜は人に知られることなく、浮島神社に伝わる御神刀を手にたった一人で〈古きもの〉を狩る『務め』を果たしていた。それは大切な父を、友を、街を、そして大切な『約束』を守るための戦いでもあった。〈古きもの〉の正体とはなにか。果たして小夜に待ち受ける運命とは!?TVアニメ「BLOOD-C」公式サイト

古きものという怪物と戦う少女を描いたホラー×ファンタジーアニメ

ストーリー
作画
面白い
総合評価 (13点)
完走難易度 超難しい

原作はProduction I.G/CLAMP。

監督は水島務さん。

制作はProduction I.G。

更衣小夜

引用元:(C)2011 Production I.G, CLAMP/ Project BLOOD-C TV/ MBS

小夜という年頃の女の子が主人公の作品だ。

格式高い家に生まれ父と仲睦まじそうに接し、ドジな一面もあって、学校でもいじられキャラ的なポジションの、いたって普通のお転婆な女の子。

どこぞの学園青春アニメのような始まり方で、キービジュの剣を持った凛々しい顔立ちとは正反対だ。

ドジっ子主人公の日常アニメ的な青春模様が繰り広げられるのだと勘違いしてしまうほどののどかな雰囲気。

小夜の声優を務めるのが水樹奈々さんと分かって、テンションの上がるアニメファンも多いはず。(笑)

しかしそれまでの雰囲気が1話のBパートで一変する。

古きもの

引用元:(C)2011 Production I.G, CLAMP/ Project BLOOD-C TV/ MBS

この作品で対立の相手となるのが「古きもの」と呼ばれる、いわば化物だ。

その化物と戦うのが主人公の小夜。

ドジっ子の女の子が父に剣を授けられ、古きものを倒してこいと命令され、命令通りに化物と戦うために戦場に赴く。

Aパートの平和な雰囲気からは全く想像できないほど、一気にシリアスにどんよりした空気になっていく。

何故か父が娘に剣を持たせて化物と一人で戦わせるという違和感。

そして父の命令通りに何も疑わずに戦場へ赴く小夜。

Aパートからのあまりの落差と、疑問ばかりが募る展開に付いていけない人も大勢いたはずだ。

しかしこれが伏線となり、物語後半の面白さに繋がっていくことになる。

日常と血みどろのバトルとのギャップ。

作品の世界観ややりたいことを見える1話になっていたものの、日常からのグロシーンで視聴を切ってしまった人もいるかもしれない。

凄惨な描写

引用元:(C)2011 Production I.G, CLAMP/ Project BLOOD-C TV/ MBS

何より凄惨な描写を売りにしている作品でもある。

このアニメを知らない人でも、このアニメがグロいということだけでも知っている人は大勢いるはずだ。(笑)

そのくらいグロ界隈においてかなりの知名度を誇り、数えきれないほどの人や古きものが果てていく。

しかしあまりにも生々しい描写が多すぎて、グロが特に苦手でない身でも気分を害してしまった。

怪物の手によって人がなすすべなく殺されて行き、罪のない人々でさえも簡単に死んでいく。

何の救いもなく簡単に人が死ぬという全く救いのない展開の連続で、胸糞の悪さだけが残るアニメだった。

一応規制は入っていたものの、視聴者やキャラの気持ちを無視するようにあっけなく人が死んでいく展開で、あほらしくて笑うというより不快感が勝ってしまっていた。

いわば制作陣のストレスや自分の欲望をぶつけだだけのような作品になってしまっており、一方的な押し付けでしかないグロテスクは気持ち悪さしか残らなかった。

終盤には人間の命を軽んじたようなシーンまであり、伏線ありきのストーリーとはいえ、腑に落ちない部分があまりに多かった。

伏線

引用元:(C)2011 Production I.G, CLAMP/ Project BLOOD-C TV/ MBS

グロテスクな要素を緩和していたのが序盤から張られた伏線だ。

何故父親は娘に刀を託して戦わせるのか。

古きものが言う「約定」とは何なのか。

他にも大小さまざまな伏線が張られており、終盤に向かうにつれて種明かしされる構成になっている。

しかし伏線が本格的に解読されていくのが大体4話あたりで、それまで同じシーンの繰り返しだ。

Aパートでクラスメイトと学校での日常を過ごし、Bパートでは父から託された刀で古きものをぶった切る。

同じ話数をまき戻して見ているかのような錯覚を覚えるほど、単調なストーリーで退屈を生んでしまっていた。

もっと言えば、終盤まで同じようなサイクルでストーリーが進むため、正直途中で飽きてしまった。

中盤ストーリーが方向転換するきっかけになりそうなシーンはあったものの、特にそれをきっかけにストーリーが動き出すわけでもなく。

伏線をラストまで引き延ばした挙句、意味不明なオチしかなかったことも、このアニメの印象を悪くしてしまった。

総評:強烈

引用元:(C)2011 Production I.G, CLAMP/ Project BLOOD-C TV/ MBS

確かに強烈なインパクトを残した作品だった。

グロ要素がとにかく突出していて、他に類を見ないほど凄惨であっけなく人が死んでいく。

しかし、それ以上でもそれ以下でもない平凡な作品であったことに違いはない。

グロがグロでしかない。

そこにキャラの意志があり、後々救いのある展開がしっかりと用意されており、「必要な」グロであったならば受け入れることも容易い。

しかしこのアニメでは「グロを見せるためのグロ」でしかなく、もはや不快感しか生まれなかった。

キャラデザを担当したCLAMPのキャラ絵もかなり好みが分かれる。

元々特徴的な絵で有名なCLAMPだが、この作品との親和性は決して高くなかった。

等身が不自然に高く、肌艶も悪いので全く愛着を感じられない。

そればかりか、不気味な作風とも悪い意味で相乗効果を生んでしまっており、不快感を助長させていた。

水島監督らしい演出を随所に感じられて、ファンの1人としては嬉しい限りではあったものの、如何せん雑な脚本のせいで台無しになってしまっていた。

声優さんも豪華。制作会社もProduction I.Gという大手中の大手。監督も水島務さん。

これだけ名作に必要な条件が揃いながら、なぜこうなってしまったのか。

謎が謎のまま残ってしまっており、意味不明で腑に落ちないモヤモヤした気持ち悪さも残った。

劇場版へと繋げるような終わり方になってはいたものの、期待感を煽られることはなく、劇場版へ気持ちが全く動かない作品だった。

個人的な感想:最上級のグロテスク

引用元:(C)2011 Production I.G, CLAMP/ Project BLOOD-C TV/ MBS

グロテスクアニメとしては間違いなく上位に来る作品だ。(苦笑)

一体誰得のランキングかは分からないが、とにかくグロばかりが目立つ作品でしかなかった。

もしかしたら、北米あたりではこの手のアニメの世界観はばっちりハマるかもしれない。

しかしここはBPOが目を光らせている日本で、グロの世間的な風あたりもかなり強い。

実際に各所で問題になったそうだが、それはアニメ界においては日常茶飯事で、特段この作品が異端ということではない。

しかし「異常さ」ではかなり際立ってしまっている。

序盤から終盤の10話あたりまで同じサイクルが繰り返され、少しずつ謎が置かれていくのだが、とにかくストーリーのテンポが悪いため最後まで覚えていられない。

一気見している身としては問題ないものの、1クールで毎週1話ずつTVアニメとして観ていた人はかなりの退屈を感じたはずだ。

ここまで全てにおいて「酷い」という感想しか出てこない作品というのも珍しい。

「クソアニメ」といよりも「問題作」として括る方がしっくりくる感じだ。

もちろん安易にオススメはできない。

なにせグロ耐性がある身でも相当メンタル的に応えるものがあったので、耐性がない人は絶対に観ない方が良い。

普通のアニメ作品としても酷い出来なので、暇を持て余している人にのみオススメしておこう。

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