2016年

【2016アニメ】「ふらいんぐうぃっち」アニメレビュー





(55点)全12話

魔女―。自然が多く、資源が豊富な東北地方に住むことが多い彼女達には、「15歳になったら一人立ちし、社会に出る。」そんなしきたりがあるのだとか…。木幡真琴、魔女。15歳の春。高校入学をすることになった彼女は、一人前の魔女になるため、黒猫のチトと一緒に青森の親戚の家に引っ越してきます。久しぶりに再会した又いとこの圭や千夏、新しく友達になった、なお達と過ごす悠々自適な毎日は楽しいことばかり。時折起こるちょっと不思議な出来事と魔女の修行もほどほどに、今日も楽しく過ごします。のんびり魔女の青森でのまったり生活、始まります。TVアニメ「ふらいんぐうぃっち」公式サイト




魔女の女の子が主人公の日常ファンタジーアニメ

ストーリー
作画
面白い
総合評価 (55点)
完走難易度 難しい

原作は石塚千尋先生。

監督は桜美かつしさん。

制作はJ.C.STAFF。

魔女

©石塚千尋・講談社/「ふらいんぐうぃっち」製作委員会

主人公は魔法使いの女の子。

偶然にも、前回観たアニメでも魔法使いの少女が登場したが、それは別物なので置いておく。(笑)

魔法使いが存在する世界。15歳で成人となる魔法使いの少女が、しきたりに従い、家を出て親戚のはとこの家に居候することに。

高校に通いながらのどかな日々を過ごす。可愛くて自然に溢れた優しいアニメだ。

とにかく主人公のアクが強くて面白い。方向音痴でマイペース。

魔法使いであることを秘密にしなければいけない決まりなのに、何のためらいもなく友達に話したり、家の中でさえ迷ったり、道草を食って気持ち悪い植物を引っこ抜いて、友達に友情の証と言ってプレゼントしようとしたり。

そのときの友人のリアクションといい、「いらない」と断るまでの間といい、絶妙な脱力感が癖になる日常コメディだ。

東北の自然あふれる景色。美術さんの粋を結集した風景美は圧巻の一言。美しい緑が映える山々や、透き通るような川のせせらぎ。

「和」を体現するような美しさに、ジブリ作品のような優しさ、そしてドタバタギャグアニメのような笑いを掛け合わせた魅力あふれる作品という1話の印象だ。

自然と調和するような落ち着きのある世界観で統一されており、キャラクターもそれぞれがマイペースな一面を持っていて、それに翻弄されるようなツッコミ役のような立場のキャラもおり、バランスが非常に良い。

自然

©石塚千尋・講談社/「ふらいんぐうぃっち」製作委員会

自然が重要なコンセプトになっている作品だ。

春の訪れを告げる怪人みたいなキャラクターが登場したり、フキノトウを天ぷらにしたり、植物の勉強をするために畑仕事をしたり、山菜を取りに行ってみんなで食べたり。

自然との触れ合いの中で主人公が発見するもの。日常を通して、主人公が立派な魔女になるための「成長」にスポットが当たるようなストーリーになっている。

横浜という都会では見られなかった風景や生き物を見て見聞を広め、本職の魔術でも姉との再会を切っ掛けに真剣に向き合うようになり、魔女として一皮むけることにも繋がっている。

刺激は少ないが安らぎや癒しという側面から見れば、この作品は完成度が高い。

飽き

©石塚千尋・講談社/「ふらいんぐうぃっち」製作委員会

ただあまりに同じような風景が続くため、中盤以降は流石に刺激が欲しくなってくる。

1話は前述したように素晴らしい出来だ。青森らしい雄大な自然とマイペースなキャラたちによるほのぼのした日常。

そして日常の中にひっそりとあるボケとツッコミの軽快なテンポ。さらに間をうまく使ったギャグシーンなど。

観ていて飽きないやり取りがそこにはあったが、2話以降はすっかり「日常アニメ」になってしまっている。

1話であったような笑いが途端に消え、自然と触れ合うだけの至って平和な、何の変哲もない日常が繰り広げられている。

個人的に楽しめるのは、主人公の可愛さだけと言っても過言ではない。特にキャラクター同士の関係が変化するわけでも、1話のような脱力感のあるギャグが楽しめるわけでもない。

正直言って中盤以降は視聴することが苦痛になってしまっている。

何か1つでも別のエッセンスがあればいいのだが、本当にただ延々とのどかな日常シーンが続き、テンポやリズムの変化もないので正直きつい。

1話が良かっただけに出オチ感は否めない。

総評:まあ日常アニメ

©石塚千尋・講談社/「ふらいんぐうぃっち」製作委員会

日常を描いたアニメ。それが日常アニメ。

のどかな青森の田舎に住む高校生とその妹、そして横浜という都会から引っ越してきた同い年の魔法使いの女の子。

自然と触れ合いながら、落ち着いた空気感の中で至ってほのぼのと、のどかな風景と調和するような平和な世界観でストーリーが進んでいる。

「まあ、日常アニメはこうあるべきだよな」と再確認してしまうほど、基本に忠実なザ・日常アニメだった。

1話では掴みのインパクトも手伝って、美しい風景とこのアニメらしいギャグシーンがあり、演出の妙もあって、日常アニメの中では笑える部類の作品だと期待した。

しかし、2話以降は凡庸な日常アニメになってしまっている。自然と触れ合う。ただそれだけの。

NHKの昼間の枠でこのアニメが放送されていても全く違和感はない。(笑)

それほどに無害な日常アニメだ。1話でらしさが垣間見えただけに個人的には残念に思う。

ただ青森の大自然が繊細に緻密に描かれており、田舎生まれの身としては郷愁の思いに駆られてしまうほど、思わず見とれるような美しい背景だった。

キャラクター1人1人にもマイペースな部分があり、それぞれが違う方向を向いているけれど、決してバラバラにならないような絶妙なバランスや空気感があり、監督のこだわりも随所に見えた。

特に主人公の可愛さは、この作品を観る上での大きなモチベーションになるはずだ。キャラデザを見ただけでも可愛い前髪ぱっつんロング。

もちろん篠田みなみさんが声を吹き込むことでさらに可愛さが増し、マイペースで天然な彼女の魅力を存分に味わうことができた。

日常アニメというくくりで見れば素晴らしい作品だ。

雑感:miwa

©石塚千尋・講談社/「ふらいんぐうぃっち」製作委員会

OPテーマを歌っているmiwaさんは個人的にも深い思い入れのあるアーティストだ。

高校時代彼女を知ってからというもの、毎日のように曲を聴き、受験勉強に励んでいた青春時代を思い出してしまう。

ライブにも5回ほど行き、後にも先にも歌手のライブに行ったのはmiwaさんしかいない。それほど大好きなアーティストだ。

miwaさんとまさかこんな形で再会するとは思わなかったので驚いた。

今までも何作品かでアニソンを歌ってはいるが、そもそも畑が違うし、結婚されてからはめっきり名前を聞くことが少なくなったので、こうしてアニメを通じて歌を聞けて最高に嬉しかった。

今はどうか知らないが、昔のmiwaさんのトレードマークといえば、何と言っても前髪ぱっつんロング。

そう。主人公の真琴ちゃんと瓜二つ。これは狙っているのかそれとも偶然なのか。

とにもかくにも、miwaさんの歌声と歌詞はこのアニメにぴったりはまっていた。

サビでリズミカルなフレーズがあるのも、なんともmiwaさんらしい。ライブで盛り上がれそうな曲でもある。

日常アニメとして一番求められる癒しもしっかりとあり、キャラクターの個性や、魔法というファンタジー要素も楽しめる。

物足りなさはあるが、「らしさ」は出ていたように思う。興味がある人はぜひ観てみて欲しい。




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