アニメ

【2018アニメ】「Back Street Girls -ゴクドルズ-」アニメレビュー

(42点)全10話

「ヤングマガジン」(講談社)にて大人気連載中の
『Back Street Girls -ゴクドルズ-』(ジャスミン・ギュ著)
がまさかのアニメ化!
極道渡世に身も心も捧げた生粋の極道3人が、
性転換&全身整形してアイドルデビューすることに!
仁義なきアイドル渡世コメディ!
かわゆいアイドルに姿かたちは変われども、
身にしみついた極道の生き方が行く先々で
嵐を巻き起こす!?TVアニメ「ゴクドルズ」公式サイト

極道がアイドルを目指すギャグコメディ

ストーリー
作画
面白い
総合評価 (42点)
完走難易度 難しい

極道が性転換してアイドルデビューするギャグアニメ。

原作はジャスミン・ギュさん。

監督は今千秋さん。

制作はJ.C.STAFF。

極道がアイドル

引用元:©ジャスミン・ギュ・講談社/犬金企画

古今東西いろんなアイドルアニメがある。

アイドルと青春要素を絡めたアニメを思い出すことは、アニメファンなら容易なはずだ。

しかしこのアニメは、アイドルアニメのイメージを根本から覆す内容になっている。(笑)

アイドルを目指すのが元極道の893たちで、組長の怒りを買った結果、突然性転換を命じられてアイドルになる。(笑)

男が性転換をしてアイドルをするアニメなど、もちろんこの作品以外存在しない。(笑)

斬新な世界観で一気に物語に引き込まれる。

しかもこのアニメはアイドルを頑張る青春アニメではない。

元893のアイドルをメインとしたコメディアニメだ。

1話からかなり癖の強さを感じさせるアニメで、性転換した主人公たちが焼酎を浴びるように呑む異様な光景はインパクト絶大だ。(笑)

変化がない

引用元:©ジャスミン・ギュ・講談社/犬金企画

アイドルアニメのほとんどがそうであるように、葛藤や成長というものが主眼に置かれることが多い。

アイドルというのはなるのも大変だし、売れるのも大変なのが常識。

だから葛藤や成長との相性は抜群に良い。

しかしこのアニメは終始ギャグ調で描かれており、アイドル活動によって起こる変化を全く描いていない。

日常コメディ系アニメの宿命でもあるのだが、笑いの方向性に舵を切ってしまうと、どうしても中盤以降失速してしまうことが多い。

よほど魅力的なキャラがいて、よほど面白いネタやストーリーがなければ視聴者は離れていってしまう。

残念ながらこのアニメは他の日常コメディ系のアニメで見たような退屈が生まれてしまっていた。

飽き

引用元:©ジャスミン・ギュ・講談社/犬金企画

序盤こそ、斬新な世界観と、キャラの見た目と中身のギャップに引き込まれてしまった。

しかし1話が終わると、他のコメディアニメと同じように下り坂一直線。

このアニメの笑いは、アイドルとは思えないような悩みや行動などのギャップによって生まれる。

しかしギャグの中身に加えて、演出やセリフのトーンも一辺倒だと流石に飽きる。

アイドルとは思えないような行動を見た第三者がツッコミを入れる。

何でもない発言に対しても、いちいち大げさにツッコミを入れるため、テンポ感が悪く感じるシーンもあった。

合間合間にオーバーリアクションをすることで笑いが取れる、と勘違いをしているような演出があまりにも多い。

集中線を多用して、とりあえずごり押しで笑いを取ろうとしていたのが痛々しさを助長させていた。

全体的にカット数も少なめで、キャラの口が動いているだけの止め絵が多く、演者さんの演技頼みになっていたのも残念だ。

勢い任せ

引用元:©ジャスミン・ギュ・講談社/犬金企画

キャラが大声でまくし立てて、それに対して大声で大げさなツッコミを入れる。

ここまで画面が騒がしいギャグアニメもない。(苦笑)

勢いのあるボケツッコミはある種のテンポ感や疾走感を生んでいたが、反面勢いだけで押し切るような場面も多く、ギャグアニメとしてのクオリティは低かった。

キャラのやり取りが多いと、どうしても演者にかかる負担も大きくなる。

芸人でもない演者にそこまで背負わせるのは酷な話だ。

そこまでボケツッコミのレパートリーは多くない。

ボケの後に少し間を取ったり、セリフなしの絵だけを見せて視聴者にツッコませたり。

他にいくらでも面白く出来る方法があるはず。

明らかに制作陣の工夫が足りていない。

集中線を多く入れてとにかく迫力だけを演出し、後は演者に丸投げしていたととられても仕方がない。

総評:設定に甘んじた

引用元:©ジャスミン・ギュ・講談社/犬金企画

設定や世界観は非常に面白い。

元ヤクザが性転換してアイドルを目指すなど正気の沙汰ではない。(笑)

しかし結局は出オチ作品のままで終わってしまい、作品本来の面白さを引き出せなかった印象だ。

ギャグアニメとして表現するなら、もっと吹っ切れた展開があっても良かった。

せっかく底辺アイドルとしてスタートしたのだから、成り上がりを描いてもバチは当たらないだろう。

汗水たらして成長していくのではなく、アイドルとは無関係のヤクザで培った能力で有名になったり、周囲の予想に反して以外にまともな一面を見せることであり得ないほど人気が爆発したり。

あくまでギャグに沿った展開で盛り上げることもできたはず。

設定に甘んじた結果、良くも悪くも原作通りのアニメが完成してしまった。

アイドルアニメで必須ともいえるキャラの可愛さは微塵も感じられず、そういった意味で期待を裏切られて視聴を切った人もかなり多いはずだ。

かくいう私もCVがほとんど男性verばかりで辟易。

男らしさだけではなく、女性声優が演じる元男子のキャピキャピな感じを演出しても面白かったと思う。

今監督の愛は感じる。

原作本来の雰囲気をアニメに上手く落とし込んでいたし、原作ファンも納得の出来だったのは間違いない。

しかし、原作ファン以外の人には刺さらないアニメになってしまっていたのもまた事実。

コテコテのヤクザ語が飛び交い、下品なネタが平気で飛び出す作風はゴリゴリに人を選んでしまう。

多少裏の顔を持っていても、表のアイドルとしての可愛さがしっかり描かれていれば、アイドルアニメ好きにもしっかり刺さったはず。

しかしアイドルとしての可愛さは全く描かれていない。

アイドル活動中に見せる顔や発言はアイドルとは程遠い。

作画の質も低いし、男性声優が声を当てる頻度が多い。

結局誰に向けた作品だったのか分からないまま終わってしまった。

個人的な感想:やはりアイドルは可愛くてナンボ。成長してナンボ。

引用元:©ジャスミン・ギュ・講談社/犬金企画

このアニメによって図らずも、アイドルとギャグの親和性の低さを再確認できた。

ギャグ要素を加えることに問題はないが、ギャグだけでストーリーを作るとなるとやはり難しい。

笑いのツボが合わないと、とことん苦痛になる。

その点、30分10話で簡潔にまとめた点は評価できる。

本音で言えば10分12話でも良いくらいだが、1話の中に5エピソードを入れる複数話構成にしたことで、引きずることなくスッキリした仕上がりになっていた。

しかしやはり設定だけ主張が激しく、変化に乏しいヤクザアイドルネタオンリーで、中盤以降は退屈そのものだった。

カット数も明らかに足りておらず、勢い任せの演出にも飽き飽き。

他の制作会社と監督でもう一度アニメ化して欲しい作品だ。

アイドルアニメ好きには物足りないだろうが、ギャグアニメ愛好家の人にはオススメしておこう。

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