2018年

【2018アニメ】「ゴールデンカムイ 第2期」アニメレビュー





(52点)全12話

明治時代後期。「不死身の杉元」の異名を持つ日露戦争の英雄・杉元佐一は、ある目的のために大金を手に入れるべく北海道にいた。そこにアイヌから奪われた莫大な埋蔵金という、一攫千金のチャンスが舞い込む。埋蔵金は網走監獄に収監中の男によって隠匿され、24人の脱獄囚の身体に刻まれた刺青がその在り処を示す手がかりだという。そんな折、ヒグマの襲撃を受けた杉元を、ひとりのアイヌの少女が救う。名をアシㇼパというその少女は、埋蔵金を奪った男に父親を殺されていた。さらに杉元の動きに呼応するように、かねてより埋蔵金を狙って暗躍していた北の最強部隊・第七師団や刺青を背負う脱獄囚たちの動きも顕在化。果たして、雄大な北の大地を舞台に巻き起こった一攫千金サバイバルの行方は……!?TVアニメ「ゴールデンカムイ」公式サイト




北海道を舞台にした埋蔵金を巡る戦いを描いたサバイバルアニメ

ストーリー
作画
面白い
総合評価 (52点)
完走難易度 易しい

原作は野田サトル先生。

監督は難波日登志さん。

制作はジェノスタジオ。

第2期

©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会

ゴールデンカムイの第2期だ。

1期と同じ年に放送されており、1期制作時点で2期を放送することは決定していたのだろう。

それほどの人気を誇る同作。原作は週刊ヤングジャンプで連載されている漫画だ。

ストーリーは1期から地続きになっている。埋蔵金を狙う主人公と組織の三つ巴のにらみ合い。

親友との約束、そしてアシㇼパというアイヌ族の女の子を父に会わせるために埋蔵金を探す主人公。

残りの2つの組織はそれぞれ方向性は違えど、同じ「北海道統一」という野望を掲げている。

三つ巴の駆け引きがさらに混迷をもたらしているのが2期の内容になっている。

まず仕掛けるのが第七師団という陸軍のエリート部隊。そこの中尉が埋蔵金の場所を示す刺青の複製、つまり偽物を出回らせることで混乱を引き起こそうとする。

それに呼応して、また1期と同じような駆け引きが始まるというストーリーになっている。

2期の序盤でいきなり大きな動きが見られる。主人公ともう1つの組織が手を組み、中尉に挑むという構図が出来上がる。

1期の時点で気にはなっていたが、そもそも主人公と残りの2つの組織はいがみ合う理由がない。主人公はお金とアシㇼパの目的を叶えることさえできればいいのだから、敵対する理由も旨味もそれほどない。

ようやく2期にして主人公はより大きな戦力を手に入れる。土方歳三や1期の序盤で殺し合った元第七師団の精鋭・尾形など、心強い仲間ができ、食卓も賑やかになっている。

特にチンポ先生の存在感は絶大だ。アシㇼパがなついており、何かと「チンポ先生」を連呼するたびに腹がよじれそうになる。(笑)

そして、内通者として1期から秘密裏に行動していた脱獄王の白石。1期のとあるシーンで彼は、土方が見知らぬおじいさんとして杉元やアシㇼパに接近してきたときに、自分は土方とは無関係のように振る舞っている。

白石がスパイであることを杉元もアシㇼパも知らない。知られたらただでは済まないと白石は恐れている。結果的に土方と杉本は、敵対関係を一時的に解消し仲間になったとはいえ、その辺の葛藤なんかも序盤の見どころだ。

偽物を作って混乱をもたらそうとするなど、若干やっていることは遠回りな気もするが、それでも1期と変わらず、ベテラン声優たちによる渋い駆け引きは面白い。

遠回り

©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会

手を組んだ一行は、中尉の探りを上手くかわしながらアシㇼパの父親「のっぺら坊」が収監されているという網走監獄を目指す。

元は囚人だった白石を連れていろいろと聞き出すという算段だ。もちろんアシㇼパのことも。

だがそこに至るまでが、いかんせん長い。

白石奪還作戦や雪山越え、アイヌの村に身を寄せたかと思えば、谷垣や尾形などサブのメンバーの回想が始まる。

一体いつになったら網走に到着するのか。確かに北海道を横断するのは楽ではないが、回想やら何やらで結構な尺を使っており、引っ張っている感も否めない。

回想シーン1人につき、だいたい1話くらいが使われている。確かに中身がしっかりしていて感動するお話なのだが、「それが明らかになったからなんだ」というのが正直なところだ。

構成の部分でかなり文句が言いたい2期だ。一向にスピードアップしない展開。1期までのスリルはない。

総評:中途半端

©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会

物凄くストレスが溜まる続編だ。

目的地までの道中で時間をかけ、1期と同じような自然と触れ合う狩りや採集などのシーンもしっかり入っており、そのことによって全く物語が進まないという悲劇が起きている。

夕張を経由して網走へ。網走監獄に到着するのは2期の終盤になってから。さすがに遅すぎる。

本筋となる道中以外で余計な回想シーンに尺が使われ、結末を引き延ばすための延命処置のようにも感じる。

しかも最終的に網走監獄に到着したはいいものの、目的は果たせないまま、主人公がアシㇼパを助けに行くというシーンで綺麗な感じで終わっている。

全く綺麗ではない。何も解決していないのに中途半端なところで終わっている。最悪のお預けだ。

決してつまらないというわけではない。面白いだけに中途半端に終わっていることが我慢ならない。

3期までのスパンが短いなら分かるが、3期が放送されたのは2年後の2020年。3期の製作が決まっていたとしても、先が気になるファンとしてはたまったものじゃない。

to be continued…のまま2年待たされるのは地獄だ。しかも筆者が愛用している「dアニメストア」には現在3期の配信はないので、余計に感情の置き場に困っている。

自分の中のゴールデンカムイは解決していない。3期の内容も全く分からない。故に評価が難しい作品だ。

新しい仲間を加えて一緒に旅をして、新しい発見や出会いがあり、1期とは違う面白さが2期にはある。

いつ命を狙われるか分からない緊張感と、下ネタを平気で挟むようなぶっ飛んだギャグも1期と変わらず面白い。(笑)

それだけに消化不良のまま終わってしまったのが残念でならない。

雑感:バディ?

©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会

なかなかテンポが上がらずイライラが募る3期だった。

1期のようなバディ感もない。2人が協力して乗り越えていくという面白さはなく、いつしかそれぞれが単体で行動して、ついには「姫様を助けに行く王子様」という関係になってしまっている。

ヒロインらしい扱いといえばそうなのだが、そうじゃない感が強い。

肩を並べて戦い、お互いの価値観に歩み寄っていくからこその2人であって、一般的なヒーローとヒロインの関係にとどまらない「命を預け合う信頼関係」が1期では見られた。

2期ではどうしてか、2人が協力して何か事を成すというところが全く描かれない。

サブキャラたちの回想や訳の分からない第三者が絡んできてややこしい方向になっている。

樺太やパルチザンなど、良く分からない方向にストーリーは進んでいるし、スケールが大きくなりすぎてまとめきれない現象が起きているようにも見える。

一体この作品はどこに向かうのか。興味がある人は1期から観てみて欲しい。




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