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【2019アニメ】「Re:ゼロから始める異世界生活 氷結の絆」アニメレビュー

(38点)

親竜王国ルグニカにあるエリオール大森林。それは人の干渉を拒絶する《氷結の森》。
その溶けない雪と氷に覆われた森の奥に、一人の少女と一体の精霊が暮らしていた。
二人に契約関係はなく、ただ成り行きで共に日常を過ごすだけ。
互いの胸に秘めた罪悪感と使命感に急き立てられながら停滞した時間。
触れ合える距離にありながら、決して寄り添うことのない二人に、
運命は容赦なく、全てを焼き尽くす業火となって襲い来る。

『Re:ゼロから始める異世界生活 Memory Snow』に続く
アニメ完全新作エピソード第2弾となる本作で描かれるのは、エミリアとパックの出会いの物語。
いかにして二人は強い絆で結ばれるに至ったのか――。
TVシリーズ第1期の前日譚にして、
第2期へと繋がる一人の少女と一匹の精霊が紡ぐ《運命の物語》が今、幕を開ける。TVアニメ「Re:ゼロから始める異世界生活」公式サイト

リゼロシリーズの前日譚となる作中キャラのエミリアとパックの「絆」を描いたアニメ

ストーリー
作画
面白い
総合評価 (38点)
完走難易度 難しい

原作は長月達平先生。

監督は渡邊政治さん。

制作はWHITE FOX。

前日譚

©長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活製作委員会

この劇場作品はアニメ「Re:ゼロから始める異世界生活」の前日譚となっている。

TVアニメ1期を観たことがないという人も、もしかしたら「リゼロ」という略称くらいは聞いたことがあるだろう。

そのリゼロの作中キャラで、この劇場アニメで主人公となるのが「エミリア」という銀髪のハーフエルフの女の子。

そして彼女と日常を共にする「パック」という猫型の精霊だ。

TVアニメでは親子のような深い関係性が見える2人が、どのようにして絆で結ばれるに至ったのかという過程を描いたスピンオフ作品だ。

この作品はどちらかというと、TVアニメを観ていないと楽しめない、と個人的には思った。

というのも物語の冒頭から、いきなり「前日譚」として始まる。

銀髪のハーフエルフの女の子が怪物と戦うシーンから始まり、訳も分からず迫害を受ける。

原作、またはTVアニメを観ていない人は、きっとなんのこっちゃ分からず混乱してしまうはずだ。

TVアニメありきの構成に見えたし、TVアニメの内容を少しさらったり、TVアニメで出て来た主要キャラのやり取りから始まっても良かったのでは、と思ってしまった。

もちろん最初からファン向けとして制作したならそれでも良いが、もう少しTVアニメを観ていない勢でも楽しめるような工夫があっても良かったのではないかと思う。

オチが分かっている

©長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活製作委員会

この作品をフラットな視点から「興行作品」として評価した場合、やはり「オチが分かっている」というのは致命的な問題として挙げざるを得ない。

この劇場版はTVアニメの前日譚であり、「絆」とタイトルにも入っている通り、エミリアとパックの絆がどうやって生まれたのか、について描かれている。

絆が生まれることは決定しているので、自ずと絆が生まれるまでの「過程」を楽しむだけのアニメとなる。

そうなると「劇場版でやるほどの作品なのか?」という疑問がどうしても生まれてしまう。

確かにリゼロという作品はビッグタイトルで、ぶっちゃけストーリーがイマイチでもお客さんを入れてしまう力はある。

しかしそうはいっても、劇場版はTVアニメ版よりもお金や手間がかかるし、そこまでして100分の作品を作る価値はあったのかと思ってしまう。

作品を観終わった後でも、映画にする意味は特段見出せず、OVAとしてパッケージ販売する程度でも十分に感じるストーリーだった。

総評:完全なファン向け

©長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活製作委員会

万人向けを意識して作ったかもしれないが、結果で見れば、完全なファン向け作品になってしまっていた。

当たり前のように前日譚から始まり、名前も分からない銀髪の女の子が一般人を助けるために戦い、助けたにも関わらず「魔女だ」と連呼され迫害を受ける。

TVアニメを観た人なら、エミリアが「嫉妬の魔女」という恐ろしい大罪人と容姿が似ていることから迫害を受けている、というのを理解することが出来る。

しかしTVアニメを観ていない・原作も知らない人からすれば、「人助けをしたのに悪口を言われる可哀そうな子」という印象しか抱けない。

冒頭のシーンの時点で、完全にファン向けに作品になってしまっていた。

もっと言うならアニメを観た人ですら、観る価値はそれほどあるとは思えない作品だった。

オチが分かっているし、TVアニメと同じように人々から「魔女」と恐れられる様子だったり、氷を使ったバトルシーンだったり、特に劇場版らしい目新しい要素も感じない。

2019年秋公開の作品が半年で見放題作品として配信されていることが、作品の評価を何より物語っているのではないか。

作画はTVアニメシリーズと同じくハイレベルだったし、バトルシーンでも迫力もあった。

だが返す返すも、劇場版でやるほどのストーリーではなかった。

個人的な感想:エミリア推しなら…

引用元:©長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活製作委員会

100分通してエミリアづくしなので、エミリアが好きな人なら間違いなくハマるはずだ。

逆に言えば、それ以外の人は面白さを見出すことのできない作品になってしまっていた。

冒頭から人を選ぶ展開で始まり、TVアニメで観たようなやり取りで終盤まで行き、結果は分かり切っていた通りの展開で締められる。

だがそうはいっても、リゼロファンの作品にかける思いには頭が上がらない。

映画の興収は公開から3週間で1億円突破。

大体だが通算で3億円前後までは到達したと思われる。

小規模公開でこの数字は正直驚きだ。

しかし劇場アニメの制作費は1億円~3億円ほどかかると言われており、もしかしたら「プラマイゼロむしろマイ」の可能性も…

いずれにしろ劇場アニメの内容としては明らかに物足りなかったし、感動シーンでも全く表情は動かなかった。

コアなファン向けの作品だと思うので、リゼロが大好きで仕方ない人にはオススメだ。

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