2018年

【2018アニメ】「邪神ちゃんドロップキック」アニメレビュー





(58点)全12話

魔界の悪魔、通称「邪神ちゃん」は、ある日突然人間界に召喚されてしまう。彼女を召喚したのは、神保町のボロアパートで暮らすちょっとブラックな心を持つ女子大生「花園ゆりね」。「邪神ちゃん」を召喚したものの彼女?を魔界に帰す方法がわからない。仕方なく一緒に暮らし始めた邪神ちゃんと「ゆりね」だが、「邪神ちゃん」曰く、「召喚者が死ねば魔界に帰れる」。そこで邪神ちゃんがとった行動とは……!? ひとりの少女と悪魔「邪神ちゃん」が繰り広げるちょっと危険な同居生活コメディ!TVアニメ「邪神ちゃんドロップキック」公式サイト




邪神ちゃんが繰り広げる同居生活コメディ

ストーリー
作画
面白い
総合評価 (58点)
完走難易度 普通

原作はユキヲ先生。

監督は佐藤光さん。

制作はノーマッド。

邪神ちゃん

©ユキヲ・COMICメテオ/邪神ちゃんドロップキック製作委員会

邪神ちゃんと邪神ちゃんを召喚した人間・ゆりねの同居生活を描いた日常コメディ。

…とあらすじではなっているが、1話の冒頭でそれは描かれていない。作品の紹介となる1話で全く紹介する気がない。(笑)

いきなり「お馴染みのメンツ感」を出しながら鍋パがスタートする。邪神ちゃんがいて、牛みたいな女の子がいて、ゴスロリ衣装の女の子がいて、カオスな空間のまま始まる。

中身もかなりカオスだ。基本的にはギャグアニメ。だがかなりブラック寄りのギャグアニメだ。

邪神ちゃんが部屋の主のゆりねちゃんに復讐することを目論んでおり、その目論見は必ずと言っていい程失敗する。

そして失敗したとみるや、最後は「ドロップキック」というパワープレーでねじ伏せようとする。(笑)

その流れは絶妙なくだらなさと脱力感があり、好きだ。だが問題はその後。ゆりねは邪神ちゃんをバーベルで殴ってミンチにしたり、チェーンソーで尻尾を切り刻んだりする。

しかも結構血が出る。音もリアルだ。そのブラックジョークがハマる人なら楽しめるかもしれない。

だが、かなりセンシティブなギリギリのラインを攻めており、それが笑いにならない人はとことんならない。恐らく両極端だ。

私はならない。いくら仕返しとはいえ、いくら切り刻んでも再生するとはいえ、血が出るほどの描写ははっきり言って必要ない。

この作品の味であるとはいえ、大多数の人が拒否反応を示すのではないだろうか。

その昔、「撲殺天使ドクロちゃん」という撲殺して全てを解決するとんでもない作品もあったが、そこまでは行かないまでも、ギャグアニメにも関わらず、かなりグロ寄りに攻めている作品だ。

ギャグは人を選ぶし、当然グロも人を選ぶ。人を選ぶ要素で塗り固めたような作品で、好き嫌いがはっきりと分かれる最たる作品になっている。

何でもあり

©ユキヲ・COMICメテオ/邪神ちゃんドロップキック製作委員会

このアニメはギャグアニメだが、基本的には何でもありの制限なしバトルだ。

銀魂ほど過激ではないものの、あらゆる界隈からネタを引っ張て来てオマージュしたり、「総集編がなんだ」「遊佐浩二がなんだ」とメタ発言をするシーンもある。

それもまた、あまり印象が良くない。パロディは基本的にはご法度だ。他の人が考えたことなのだから当然だ。

だから危ない端を渡るからには、それなりの度胸と覚悟を見せる必要がある。やるなら思いきり。そして、なるべく不自然な繋がりにならないような場面で使うことで、パロディは威力を発揮する。

だがこのアニメに関しては、あまり配慮がなされていない。ただのおふざけでパロディをしている感じだ。何でもないワンシーンで、パロディのセリフを「使い捨てる」ような扱いをしているシーンもある。

場面に対して、持ってくるパロディもあまり適切とは言えず、あらかじめ決まっているパロディをやるためにシーンがあるような関係になっている。

まあ元々ふざけまくっているアニメなので、真面目に突っ込むのもお門違いなのだが、それでもパロディには細心の注意を払ってほしいというのが個人的な意見だ。

じわじわ

©ユキヲ・COMICメテオ/邪神ちゃんドロップキック製作委員会

最初は面白さよりも嫌悪感が勝る。ゆりねの殺害を目論む邪神ちゃんへの過激なお仕置きがあり、「いくら何でもそれは…」という気持ちが先行する。

だがそれが途中から不思議と病みつきになっている。1話ほどのインパクトが薄れていくことでマイルドになり、元からあった「吹っ切れた感」が良い感じに笑いになっている。

邪神ちゃんはあの手この手で殺害を目論みつつ、いつもの日常がありつつ、とんでもない変態が登場しつつ、ギャグアニメに必要な頓珍漢なキャラクターが登場しつつ、あらゆる角度から笑いを作っている。

決して邪神ちゃん一辺倒じゃない。常に殺す機会を伺いながらも、程よく変態が登場し、そして程よく制裁を食らい、ちゃんとオチが付いて終わるエピソードもある。

全体的に見やすいギャグアニメとしてまとまっている。複数話構成になっているサザエさん方式なのも、前のエピソードを引っ張らずに観られるからいい。

後半に行くにつれて、じわじわと沼にハマっていくような面白さのあるアニメだ。

もちろん過激な描写はあるので、好き嫌いは分かれるが、それを除けば至って平和な日常アニメだ。

総評:癖になる

©ユキヲ・COMICメテオ/邪神ちゃんドロップキック製作委員会

いきなりキャラクターが勢ぞろいした状態から始まり、名前やいきさつなどの紹介もなく、過激シーン全開でぶっ飛ばしている。

その勢いが刺されば良いが、キャラクターの情報もないままに血みどろなギャグシーンをやっているので、笑いよりも圧倒的に拒否感が勝っている。

だが中盤以降は、そのグロ描写が良い感じにマイルドになっており、1話ほど過激な描写は無くなり、邪神ちゃんの何でもない日常と変態たちによる心温まるストーリーが展開されている。

中盤まで観続けることができれば、じわじわと好きになっている作品だ。だが凄惨なシーンが苦手な人は、序盤で心が折れるかもしれないのも、また事実だ。

1話は基本的には作品の紹介となる大事な話数。そこでいきなりキャラクターが集合した状態から始まり、平和な鍋パが始まったかと思いきや、邪神ちゃんが人間の女の子を殺そうと画策し、返り討ちにあい、ミンチにされている。

どんな作品かをある程度飲み込む前に、ハマるか拒否するかの大博打を打っている。ギャグアニメだと油断して観始めたから、なおさらショッキングだ。

正直面白くもなんともないし、衝撃を受けて作品にのめり込めるわけでもない。イマイチ狙いが分からないし、1話の時点でこの作品の印象はダダ下がりだ。

だが途中から別アニメかと思うかのような方向転換を見せている。邪神ちゃんの暴走はそのままに、グロ描写を控えめにして、邪神ちゃんとメデューサちゃんの友情だったり、邪神ちゃんと何だかんだで仲良しなゆりねちゃんだったり。ハートフルなシーンを織り交ぜるようになる。

ギャグシーンでもグロでごり押しする感じではなく、ちゃんと邪神ちゃんがボケ倒して周りがそれに反応する流れになっている。

特にまくし立てるような邪神ちゃんのセリフ量が、作品の流れを上手く作っている。邪神ちゃんの早口が平和な日常を変えるスイッチになっており、鈴木愛奈さんの吹っ切れた演技も、さらにこの作品の味を引き出している。

ここまで思い切りふざけてくれればギャグアニメは言うことはない。ギャグアニメは中途半端ではいけない。思い切りふざけて、思い切りあり得ないことをやる。勢いで全てを飲み込んでいく。

唯一欠けているとすれば、まともなツッコミ役だろうか。唯一邪神ちゃんと同居しているゆりねちゃんだけが、ツッコミができるまともな立ち位置だとは思うのだが、いかんせん彼女のツッコミは過激だ。

あらゆる武器を駆使して邪神ちゃんに制裁を加える。そのゆりねちゃん風のツッコミスタイルがハマるかどうかも、好き嫌いを分けそうなポイントだ。

個人的にはもっとグロ描写は抑えめにして、キャラクターの別の一面が見えるようなストーリーと、ちゃんとしたツッコミができる人材がいればなお良かった。

結局感性は人それぞれだ。過激なギャグが好きならばきっとハマる作品だろう。

雑感:3期

©ユキヲ・COMICメテオ/邪神ちゃんドロップキック製作委員会

調べてみたところ、邪神ちゃんのアニメは2020年に2期、2022年には3期の放送が決まっているらしい。

そこまでの人気作品だとは。個人的には1期見ればお腹いっぱいのアニメだ。(笑)

dアニメで2期のお気に入り数を見てみると、1500程度とかなり寂しい数字になっており、1期の円盤の売り上げは2000枚程度。

続編を制作するためのギリギリのラインだとは思うのだが、1期2期共に、思ったよりニーズがなさそうでビックリしている。

3期まで漕ぎつけたのは一体なぜなのか。あんまり後押しを受けているようなイメージはないのだが、コアなファンが一定数いるということだろうか。

興味がある人は是非とも観て欲しい。




COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です