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【2019アニメ】「ケムリクサ」アニメレビュー

(82点)全12話

赤い霧に包まれた、
荒廃した建造物に囲まれた人気の無い世界を舞台に
3人の姉妹が生き抜く物語。
物語の中心的人物でまとめ髪の特徴的なりん、
猫耳でいつもおっとりしているお姉さんキャラのりつ、
メイド調の服に身を包み天真爛漫なムードメーカーりな。
謎多き世界で
この姉妹が目指すものは一体…TVアニメ「ケムリクサ」公式サイト

終末世界を生き抜く3人姉妹を描いたファンタジーアニメ

ストーリー
作画
面白い
総合評価 (82点)
完走難易度 易しい

原作はたつきさん。

監督・脚本・演出はたつきさん。

制作はヤオヨロズ。

異色のアニメ

引用元:©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

たつき監督が所属するサークル「irodori」が、過去にニコニコ動画で発表した作品をテレビアニメ化した作品が「ケムリクサ」だ。

たつき監督は「けものフレンズ」の監督も務めており、「たつきマジック」と一部のファンから崇拝されるほど、監督として高い技量を持つお方。

CGや音で演出するハードな世界観だったり、個性あふれるキャラだったり。

後は何と言っても脚本力がずば抜けている。

監督・脚本・演出を全て一人で担っているメリットも大いにあるが、とにかくストーリーに欠陥や漏れが全くない。

謎を仕込ませて興味を引き、終盤で謎が一気に解けていく爽快感を味わうことができた。

3人姉妹

引用元:©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

りん・りつ・りな。

りなが分裂することで正確には「3人」ではなくなるが、終末世界において、旅をする3人姉妹がこの作品の重要なポジションとなっている。

りんは戦闘力に特化し、りつは3人を運ぶバスをケムリクサで操縦し、りなは戦闘要員兼ムードメーカー。

1話の冒頭は、りんとりながケムリクサが生きるために必要な「水」を探す道中で、「赤虫」と対峙するシーンから始まる。

1話から作中のキャラやアイテムについての説明がしっかりされ、スムーズに作品の世界に入り込むことができた。

同時に1話から多くの謎を仕込ませることで、続きを観たくなるような仕掛けも忘れない。

なぜ3人姉妹以外いないのか、ワカバは一体どこから来たのか、ケムリクサとは何なのか、なぜ1話にしてりんがワカバの行動によって赤面をしたのか。

もちろんこれらの謎は、終盤に一気に種明かしをされることになる。

ネタバレをしたくてたまらないが、ここでは抑えておこう。(笑)

ケムリクサ

引用元:©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

作中でキャラが使うのが「ケムリクサ」と呼ばれる葉っぱのようなアイテム。

「赤虫」とりんたちが呼ぶモンスターに使ったり、バスで移動するための脚として使ったり、明かりとして使ったり。

水をエネルギー源とすることで様々な用途で使える便利な代物だ。

このケムリクサが大きく物語に関わっていくことになる。

あんまり書くとネタバレになってしまうので、ここでは控えさせてもらう。(笑)

徐々に使用用途が広がっていき、終盤にその正体が明らかになったときの感動はぜひとも味わってほしい。

ワカバ

引用元:©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

突如として終末世界にやってくるのがワカバという男性。

3人の姉妹しかいないはずの世界に突如現れ、最初は「赤虫」扱いをりんたちにされてしまう。

しかし徐々に姉妹たちとも打ち解けていき、信頼を置かれるように。

彼の存在もケムリクサと同じように一つの「伏線」であり、終盤で明らかになったときの感動は…(以下略)

この手の伏線まみれの作品は、これ以上説明できないのがなんとも歯がゆい。

彼の正体も、なぜ突然りんたちがいる世界に召喚されたかも、クライマックスでしっかり説明される。

伏線

引用元:©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

伏線が大きな意味を持つ作品だ。

序盤からいくつもの伏線が張られ、終盤で一気に回収される。

たつき監督の見事な脚本力だからこそなせる業だ。

もちろん他のアニメでも伏線がないわけではない。

しかしたつき監督の伏線がより素晴らしいのは「難解すぎない」「投げっぱなしにしない」という特徴を持っているから。

伏線が難しすぎてアニメとして純粋に楽しめない作品も、中にはある。

もちろん難しい伏線を紐解いていくことを生きがいにしているような変態(褒め言葉)もいるが、ほとんどのアニメファンはそんなことは望んでいない。

その点この作品では難しい用語や設定は皆無。

誰でも世界観を受け入れられて設定を理解して、伏線を自然と終盤まで持っていけるような構成になっており、たつき監督には脱帽するしかない。

さらにその伏線を投げっぱなしにすることもない。

謎が謎のまま終わらない。

しっかり全ての伏線が回収され、作中で説明されない伏線についても「あれはこういうことだったのか!」と思い出して感動できるような仕組みになっており、視聴者を楽しませようという制作陣の工夫も詰まっている。

分かりやすい世界観に分かりやすい伏線。

終盤まで観れば誰もが、一気にパズルがハマる感覚を味わえる作品だ。

総評:まさに「一つの作品」

引用元:©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

まさに「一つの作品」として評価できる作品だ。

原作のストーリーが存在しない中で、ここまで完成度の高い作品を作り上げるのは、それだけで抜きんでている。

序盤から張りめぐらされた伏線の数々が、中盤以降少し盛り下がる場面がありつつも、終盤で一気に回収される流れは完璧に近い。

サイコパスのような過度に難しくしたような設定もなく、投げっぱなしにしたままでモヤモヤが残るような伏線もない。

スッキリとした気持ちで観終えることができる。

一つの作品としては完璧に近い構成になっている。

バトルシーンではどうしても低予算が響いたのか、作画崩壊するシーンはないものの、迫力の面で不足は否めない。

キャラが不自然な動きをすることもあるし、止め絵の乱用のせいで、躍動感も生き生きとした感じもなく退屈になる瞬間もあった。

しかし3DCGならではのハードな感じが作品を通して伝わってきたし、街に響く重低音だったり、虫の気持ち悪いうねうねした動きだったり音だったり。

低予算を演出で補う工夫が随所に見られて、作画が酷くて観られないようなアニメでは決してない。

制作陣の苦労や妥協が見られながらも、手を抜いた感じは一切なく、たつき監督のあらゆる才能が結集した作品と言えるだろう。

個人的な感想:たつき監督

引用元:©ヤオヨロズケムリクサプロジェクト

アニメ制作には大勢が関わっていることも知っているが、この「ケムリクサ」という作品においては、たつき監督が全てと言っていいだろう。

監督・脚本・構成・演出。

アニメの主要な部分を一人で担いながら、ここまでのクオリティの作品を出されてはぐうの音も出ない。

りんを演じた小松未可子さん、ワカバを演じた野島健児さん始め、新人の声優さんたちもキャラに馴染んだ素晴らしい演技をしていたと思う。

野島さん演じるワカバは少しうるさすぎるところがあり、一部の層への受けがあまり良くないようだが。(笑)

それはともかく、ストーリーにおいては申し分のない完成度の高さになっている。

ギャップを見せつつ魅力的なキャラを形作っていき、序盤の謎が終盤までにしっかり回収されて、視聴者に考えさせる「遊び」もある。

正直10話まで観ないと評価が難しい作品だが、10話まで観れば間違いなく満足できるはずだ。

ファンタジー作品なので好き嫌いは当然分かれるが、ぜひとも視聴してほしい。

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