アニメ

【2012アニメ】「Robotics;Notes」アニメレビュー

(35点)全22話

2019年。世界線変動率「1.048596」

フォンドロイド―通称『ポケコン』の普及により、
拡張現実が身近な存在となった近未来の種子島。
そんな島にある中央種子島高校『ロボット研究部』は
廃部の危機に直面していた。

2名しかいない部員の1人で主人公の”八汐海翔”は、
こんな状況でも「ロボ部」に興味を示さず、
ひたすらロボット格闘ゲームに夢中。
そんな海翔を尻目に、
猪突猛進のダメ部長”瀬乃宮あき穂”は
「巨大ロボット完成」を目標に、
目下の危機である廃部を避けるべく奮闘していた。
ある日海翔は、
いつもゲームをしている宇宙ヶ丘公園で
女の子の声を聞き、『君島レポート』なる
A.R.アノテーションを発見する。
そこには君島コウという男による、
世界を巻き込む陰謀の告発が記されていた。TVアニメ「ROBOTICS;NOTES」公式サイト

少年少女たちの夢と青春を描いたSFアニメ

ストーリー
作画
面白い
総合評価 (35点)
完走難易度 難しい

原作は志倉千代丸/MAGES.。

監督は野村和也さん。

制作はプロダクションI.G。

ロボット

引用元:©チュウタネロボ部

この作品はロボットがメインになっている。

ロボット作りに青春を捧げる高校生を描きながら、並行して人類の危機に少しずつ足を踏み入れていく。

いかにもMAGES.が開発しそうな作風だ。(笑)

「MAGES.」といえば『CHAOS;HEAD』『STEINS;GATE』を作ったことでも有名なゲーム会社で、代表の志倉千代丸さんの名前を聞いたことくらいはあるだろう。

そんなMAGES.が制作したゲームをアニメ化したのがこの作品だ。

もちろん期待値は高く、ロボットを使った派手なアクションやMAGE.お得意の伏線ストーリーにも期待していた。

しかし…

君島レポート

引用元:©チュウタネロボ部

このアニメのストーリーは、高校生らしいロボットに心血を注ぐ青春を描きながら、並行して世界破滅を目論む黒幕の謎を追う構成になっている。

君島レポートがその「謎」を解くカギになる。

君島コウという人物が遺したレポートで、そのレポートを読み進めていくことで、黒幕や陰謀の正体が明らかになっていくというものだ。

ロボット作りと並行して、主人公が君島レポートを読み進めていくうちに核心に迫っていく。

仕掛けとしては面白いが、正直作業感が凄い。

君島レポートには「フラグ」というものがあり、そのフラグを達成することで中身を読むことができる仕様になっている。

例えば「ゴーカートのコースを一周○秒以内にゴールする」とか「種子島の景色を撮ってアップロードする」とか。

不可能なミッションが一つもなく、時間をかければ確実にクリアできるフラグしかない。

ハラハラもドキドキもないまま、謎が少しずつ開けていく展開は正直お寒い。

どっちつかず

引用元:©チュウタネロボ部

ロボット作りをひたむきに頑張る高校生を描いた「青春」

そして、君島レポートを読み進めるごとに陰謀に巻き込まれていく「爽快ミステリー&アクション」

この二つの要素を絡めた作品だが、両立できていたとは言い難い。

はっきりとした区別はないが、ロボット作りを頑張るのがヒロインで、ミステリーに挑むのが主人公という役割分担になっている。

しかしどっちも中途半端のまま終わってしまった。

ヒロインは頑張れど頑張れど報われず、目標を持って頑張ってはいたものの、分かりやすいゴールが描かれることはなかった。

主人公が解き明かしていく謎も、さっき述べた君島レポートの作業感により緊張感の欠片もない薄っぺらさが出てしまっている。

ロボット作りを頑張る高校生を描きたいのか、陰謀に立ち向かう姿を描きたかったのか。

どっちも描こうとした結果、どっちも中途半端のまま終わってしまった。

構成

引用元:©チュウタネロボ部

序盤こそ目標を持ったヒロインが真っすぐ突き進んでいき、3話で一旦は目標を叶えて、テンポ良くストーリーが進んでいく。

だが中盤までグダグダと部員集めに奔走した結果、終盤で一気にストーリーが進んでしまっている。

例えば部員集めの過程において。

日高昴という優秀な人材を引き入れる過程で邪魔になるのが父親の存在。

ロボットをいじる暇があるなら稼業である漁師を継げと強要する父親によって、内緒で部に加入していた昴くんは部を辞め、自作のロボットも壊してしまう。

しかし、次話あたりで何事もなかったかのように部に復帰すると、その後も父親の邪魔は一切入らずに、部の一員として活動する。

父親も父親で、学校や部室に乗り込んでいく毒親っぷりがあっても良いくらいだが、挙句の果てには、無言でロボづくりに手を貸す始末。

大徳さんというロボット嫌いの女の子を部に引き入れるときも同じ。

ロボクリニック店長の「ドク」という序盤から登場するキャラを祖父に持つ女の子。

ドクは序盤から身体が悪いという描写は一切なかったにも関わらず、突然病気で入院をする。

そして大徳さんが過去のトラウマを乗り越えて、正式に部に入部するやいなや退院して、その後も身体が悪そうな描写は一切ない。

「大徳さんを部に入れるためだけ」と分かる薄っぺらさで、前後の関連性が全くない。

その結果、中身のないドラマ仕立てになっており、トラウマの深さも和解したときの感動もあったもんじゃない。

主人公とヒロインの関係性にも当てはまる。

序盤から2,3回ほど好意を匂わせるシーンがあったものの、幼馴染のまま関係は進展していない。

にも関わらず、クライマックスで何段も階段を飛ばしており、あまりの急展開に空いた口が塞がらなかった。

思い出したかのように恋愛を持ち出して、無理矢理最後の見せ場のシーンに入れたようにしか見えない構成。

全体的に22話の尺の使い方が下手で、投げっぱなしになっているような伏線やキャラの関係性が多々あった。

ラスボス

引用元:©チュウタネロボ部

君島レポートを解放していくたびに、話数を重ねていくたびに、ラスボスへと近づいていく。

謎の組織。人類破滅を目論む計画の概要。

一介の高校生が世界の破滅を防ぐという大スケールのストーリー。

伏線を小出しにして、終盤に一気に回収する手法はMAGE.のお家芸でもある。

しかし今作ばかりは、シュタゲのようなパズルが一気にハマるようなアハ体験は味わえなかった。

予想外の黒幕という意味では衝撃だったが、伏線の張り方も種明かしもあっさり。

さらには黒幕が世界破滅を目論む意図だったり、バックにいる組織の正体なんかも伏せられたまま終わっており、モヤモヤした気持ちが残ってしまった。

そもそも黒幕ならなぜそんなことをしたのか…等、疑問を多く残したままハッピーエンド風に終わっている。

見せ場のアクションシーンでも世界がかかっているという緊張感はなく、ロボットを題材にした意味が分からない作品のまま終わってしまった。

総評:最低限

引用元:©チュウタネロボ部

最低限アニメ作品としての体は保ったまま締められている。

巨大ロボットを作ってお姉ちゃんを認めさせるというヒロインの目標。

ヒロインとヒロインの姉を和解させるために影からサポートする主人公の優しさ。

目標へ至る障害がしっかり描かれていたし、ラストで伏線を回収して黒幕に立ち向かう。

しかしところどころ開いた穴が大きく、見ごたえのある中身の濃いアニメとは言えなかった。

毒親との葛藤が描かれたと思ったら、次の話数から何事もなかったかのように部に戻ってくる後輩。

ロボット嫌いを克服するためだけに病気になるキャラ。

核心に迫っている緊張感を全く得られない、作業感満載の君島レポート。

主人公とヒロインだけが持つ特殊能力も持て余しており、クライマックスの能力乱用は直前のシーンも相まって、笑ってしまうほど投げやりだった。

ロボットモノでありながら、ロボット同士がぶつかる・操縦士同士の意地がぶつかるシーンは皆無で、全くアツさを感じない。

アクションシーンがほぼないにも関わらず、作画が崩れるシーンが何度もあり、終盤につれて特に酷くなっている。

さらにラストの展開では、それまでのロボット作りの苦労が無に帰すシーンがあり、意味不明な展開に萎えてしまった。

「青春」と「謎&アクション」の二つの路線。

どちらに重きを置くのかはっきりしないまま、どちらも中途半端のまま終わってしまったのが残念だ。

演出どうこう以前に、ストーリーに欠陥だらけの酷い作品だった。

個人的な感想:薄っぺらい

引用元:©チュウタネロボ部

キャラ同士の関係性も薄っぺらい。ロボットモノとしても薄っぺらい。青春アニメとしても薄っぺらい。恋愛も薄っぺらい。伏線も薄っぺらい。ラストの展開も薄っぺらい。

青春パートをずるずると終盤まで引きずった結果、伏線の回収からラスボスとの対立に向かうまでのラストの展開が投げやりのようになってしまっていて、薄っぺらさがより際立ってしまっていた。

同時並行して物語を構築していくところにこだわるあたり、MAGES.の科学ADVらしさでもあるのだが、はっきりと二分しても良かったように思う。

どちらも中途半端なまま終わっており、何を見せたかったアニメなのか結局分からなかった。

明らかに構成に問題を抱えたアニメだった。

ヒロインの向こう見ずな明るさだったり、時に恥じらった顔を見せる可愛さとのギャップだったり。

魅力的な設定やキャラがあったのに、それを脚本に活かすことができなかった。

22話構成でこれは正直酷い。

ロボットモノが好きな人にはオススメできないし、青春アニメが好きな人にもオススメできない。

やはりテーマがはっきりしないアニメは…他人にオススメしづらい。

南條愛乃さん演じるアキちゃんの可愛さに癒されたい人にはオススメだ。

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