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【2007年アニメ】「瀬戸の花嫁」アニメレビュー

(82点)全26話

ごく平凡な中学生、満潮永澄の平穏な毎日は、とある夏の出来事を境に、音を立てて崩れ去っていった。帰省していた瀬戸内のビーチで溺れてしまった永澄を助けたのは、なんと人魚の女の子、瀬戸燦! しかも、人魚の世界は、「渡世の仁義」を重んじる仁侠の世界だった上、人間に姿を見られれば、その人間か自分のどちらかが死ななければならないという掟が存在した。最後に残された回避手段は、「人魚の正体を知った人間が人魚の身内となる」という方法のみ!「どちらかが死ぬか、人魚の身内となるか」そんな究極の選択を迫られた永澄が出した結論は燦との結婚だった!永澄と燦の2人を中心に、人間、人魚さまざまなキャラクターたちが騒動を巻き起こすドタバタギャグ&ラブコメディTVアニメ「瀬戸の花嫁」公式サイト

極道の少女と人間の恋を描いたドタバタラブコメディ

ストーリー
作画
面白い
総合評価 (82点)
完走難易度 普通

原作は木村太彦さん。

監督は岸誠二さん。

制作はGONZO×AIC。

任侠×ギャグ

引用元:(C)木村太彦/スクウェアエニックス・瀬戸内魚類協同組合

陸地で暮らす主人公が、ひょんなことから海で暮らす人魚と結婚するボーイミーツ作品がこの「瀬戸の花嫁」。

しかも人魚姫は極道の家系で、しかもいきなり「結婚」を申し込まれるという怒涛の展開で始まる。(笑)

海に住んでいるのになぜか「極道」というおまけつき。(笑)

そこにいきなり出会ったヒロインとの「結婚」というダブルパンチ。

開始早々怒涛のラッシュをお見舞いしてくる。(笑)

キャラや世界観を咀嚼する前に、一足飛びで進んでいくストーリーにあ然としながらも、あまりの強烈な押しにいやが応でも引き込まれてしまう。

終始疾走感が凄まじい作品だ。

会話のテンポもかなり速く、聞き取れないセリフが平気であるほど、早口でまくし立てるキャラの圧が凄い。(笑)

滑ることなど全く恐れていないかのような盛大なボケの応酬が続き、あらぬ方向にストーリーが転がっていく。

勢いで押す系のギャグアニメで、合わない人はとことん合わないだろうが、テンポ良くボケツッコミが入りオチもしっかりあるので、ギャグアニメとしての完成度はかなり高い。

振り切り

引用元:(C)木村太彦/スクウェアエニックス・瀬戸内魚類協同組合

とにかく振り切り具合が凄い作品だ。(笑)

基本的には何でもありな世界観で(人魚が極道という設定の時点で何でもあり)、主人公が覚醒してマッチョになるわ、体育館の床から潜水艦が出てくるわ、他のあらゆる作品のオマージュが出て来るわ。(笑)

やりたい放題でいっそ清々しい。

会話のテンポ感もそうだが、声優さんの演技もかなり度肝を抜くほどの振り切りっぷりで、もはや演技の域を超えて「おふざけ」と言っていいレベルまで行ってしまっている。(笑)

「結婚」がなんだとか「極道」がなんだとか「命」がなんだとか、序盤の伏線を脇に置いて、毎話のようにメチャクチャなギャグが繰り広げられる。(笑)

しかし不思議と脱線している感じはなく、ちゃんと主人公が極道の世界と接点を持ってしまったことから来る不自由が笑いに変換されており、全くシリアスな雰囲気はない。

ところどころの演出にも制作陣の愛を感じることができ、面白いアニメを作ろうという心意気をこれほど感じられる作品も珍しい。

「ふざけるなら思い切り」を最後まで貫いており、面白い面白くない以前に強烈な印象を残していく作品だ。(笑)

オマージュ

引用元:(C)木村太彦/スクウェアエニックス・瀬戸内魚類協同組合

この作品ではオマージュを扱っている。

他のアニメ作品に留まらず、ドラマ・芸術作品・偉人・洋画など、幅広い人物・事象を使いまくっている。(笑)

中盤で登場するとあるヒロインの父親はまんま「ターミネーター」で、声優も玄田哲章さんを起用し、有名なセリフも丸パクリする徹底ぶり。(笑)

あまりに行動とセリフがまんますぎて、笑わない人は恐らくいないはずだ。(笑)

ちゃんと許可を取って使っているのかは分からないが、他にも大小様々なパロディが散りばめられている。

オマージュを適当に使ってしらけてしまう作品もある中で、勢いで押す雰囲気と相性が良いのか、全く違和感はない。

オマージュかどうかも気にする余裕がない、という表現が正しいのだが。(笑)

総評:もはやギャグアニメ

引用元:(C)木村太彦/スクウェアエニックス・瀬戸内魚類協同組合

一応ラブコメというジャンルにはなっているが、ギャグアニメとして評価するしかないほど、ギャグ一色で染まった作品だ。(笑)

余りに早いストーリー展開は、視聴者を置いてけぼりにしてしまうリスクがあるものの、あくまでギャグの一部として成立しており、作品に入り込めないなんてことはない。

もはや顔芸と声優さんの演技で押すギャグパートも、最初は付いていけずにしらける瞬間があるが、じわじわと癖になっていく。

ツッコむ隙も気力もなくなるほどの怒涛のボケで、心地よい疲労感も味わえる作品だ。(笑)

しかし人を選ぶ作品であることに変わりはない。

極道に身を置くキャラが大勢出てくる世界観を嫌う人もいるだろうし、勢いでまくし立てるギャグが合わない人もいるだろう。

全26話という尺にも賛否がある。

特にギャグアニメというのは飽きが来やすいジャンルの作品で、2クールやる作品というのはかなり珍しい。

それを分かった上での構成だとは思うが、間延びは避けられなかった。

特に終盤、剣士の女の子が出てくるあたりから、蛇足とも思えるお家事情に突っ込むシーンが続き、尺を持て余している感があった。

主人公もサンちゃんも登場しない回もあり、彼らが自虐ネタとしても使っていたが、サブキャラの過去を掘り下げるくらいなら、30分12話にまとめた方が良かったかもしれない。

とはいえ、クライマックスもテンプレの展開ではあったものの、主人公とサンちゃんの絆が感じられるシーンになっており、一つのアニメ作品として綺麗にまとまっていた。

作画も大崩れすることなく完走しており、昔ながらの絵は好みが分かれるところではあるが、ヒロインたちの可愛さは十分楽しめる。

何より作品への愛が感じられる演出が随所にあり、楽しみながら作っているのが手に取るように伝わる作品だった。

個人的な感想:しっかりとしたラブストーリー

引用元:(C)木村太彦/スクウェアエニックス・瀬戸内魚類協同組合

9割はギャグアニメではあるものの、しっかり主人公とサンちゃんのラブストーリーも楽しむことができた。

人魚の掟でやむなく結婚することとなった2人。

最初は成り行きで同居することになり、形だけの「夫婦」という関係で始まる。

そのまま、なあなあの関係で終わらないところが好印象だ。

恋愛イベントがギャグパートの間に挟まれており、障害を乗り越えて強くなる絆がしっかり描かれつつ、クライマックスへと綺麗にバトンを繋いでいる。

恋のライバル。別離と再会。秘密の共有。

恋を盛り上げる要素が合間合間に挟まれており、中だるみ感を上手く解消するスパイスにもなっていた。

この作品を観るのは10年ぶりくらいだが、記憶はほとんどリセットされていたので、改めて作品にどっぷり浸かることができた。

ラブコメアニメの中でも指折りの面白さで、13年経った今なお変わらない人気を誇る作品だ。

「昔のアニメだから」と敬遠しがちな人も、キービジュからは到底想像できないようなハチャメチャ具合なので、騙されたと思って一度観て欲しい。(笑)

ギャグアニメ特有のとっつきやすさがありつつ、パロディや会話のテンポでグイグイ押していく感じが、きっと癖になってしまうはずだ。

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