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【2018アニメ】「ちおちゃんの通学路」アニメレビュー

(31点)全12話

どこにでもある学校「鮫島学園」に通う高校1年生・三谷裳ちおの座右の銘は「中の下」。目立たないスクールライフを送ろうとする彼女だが、登校途中にはなぜか様々な障害が待ち受ける。ちおは日頃の洋ゲーライフで鍛えた(ムダな)能力を駆使し、脱オタを目指す幼なじみの野々村真奈菜、完全無欠のスクールカースト最上位・細川雪、そして街を行き交う名もなき人々をも巻き込みつつ、無事「登校」を達成すべく、今日も通学に挑む!TVアニメ「ちおちゃんの通学路」公式サイト

女子高生の通学路に特化したギャグアニメ

ストーリー
作画
面白い
総合評価 (31点)
完走難易度 超難しい

原作は川崎直孝先生。

監督は稲垣隆行さん。

制作はディオメディア。

通学路

引用元:©2018 川崎直孝/KADOKAWA/ちおちゃんの製作委員会

未だかつてない「通学路」に特化したギャグアニメだ。

通学路で起きる突拍子もない事件だったり、何気ないやり取りだったり、予想外の展開に巻き込まれて明後日の方向に転がっていく面白さだったり。

間に学校や家でのシーンはあるが、9割は通学路ギャグでしっかりとタイトルは守られている。(笑)

しかし通学路で普通起きないようなことが起きて、もはや「通学路」にする意味が途中から分からなくなっていく作品でもあった。(笑)

通学路でカバディが始まったり、神社の境内で着せ替えが始まったり。

始業が迫っているというのに、余裕たっぷりに時間を使う様はもはや通学路とは呼べない。

通学路ではなく「放課後」ではダメだったのだろうか。(笑)

それはともかく通学路という斬新な設定が、結果的に作品の自由度を狭めてしまっていたし、笑いの引き出しにも限度があった。

他の作品と差別化を図りたかったのかもしれないが、笑いが一辺倒になるというデメリットが出てしまっていた。

下ネタ

引用元:©2018 川崎直孝/KADOKAWA/ちおちゃんの製作委員会

かなり下ネタを押しまくるギャグアニメでもある。

笑いの要素の半分は下ネタで、下らない下ネタから、かなり際どいラインの下ネタまで。

1話から過激なネタをぶっ込んでいて、序盤から好みの分かれる展開になってしまっていた。

下ネタを入れるなら思いっきり入れて、キャラのアイデンティティとして確立できないと、ただただ観てる側にとって不快になってしまう。

このアニメのキャラがまさにそうで、他に思い付かないから下に頼っている感じが出てしまっており、嫌悪感やしらけムードも二倍増しだった。

しかも作品の世界観に明らかにそぐわないような過激なネタも含んでおり、観る人によっては即座に視聴を切ってしまうレベルだった。

またツッコが不在だったこともあり、下ネタを「笑い」に変換することができておらず、ただただ汚い言葉や際どい言動が垂れ流しになるだけ。

キャラの変態性や異常性がより観てる側に伝わりやすくなってしまっており、下ネタが特段嫌いではない私でも不快感を感じずにはいられなかった。

ツッコミ不在

引用元:©2018 川崎直孝/KADOKAWA/ちおちゃんの製作委員会

ツッコミ不在はギャグアニメにとっては致命的とも言える。

上記の通り、ツッコミがいないので下ネタや異常行動が垂れ流し状態。

ボケの応酬が続くカオスと化していて、ボケも滑り気味なので一切表情が動くことはない。

ツッコミが細かく入ればそこで一旦落ちるし、ボケが多少滑っていても、ツッコミの腕次第でいかようにもなってしまうところもある。

これは観る人によっても変わるポイントだとは思うが、私はツッコミがないと基本ギャグアニメは受け付けない。

ツッコミが不在でも、あまりに強すぎる個性が笑いとして成立してしまう「坂本ですが?」のパターンもあるが、あれは坂本の面白おかしくて笑ってしまうほどの「エレガントさ」があってこそ。

このアニメで登場するメインキャラには、「中の下」と自称している通り、特別何かの個性があるわけではない。

一人でもツッコミキャラがいれば、下ネタをボケと捉える常識人が一人でもいれば…全く違う作品になっていただろう。

癖が強い

引用元:©2018 川崎直孝/KADOKAWA/ちおちゃんの製作委員会

あらゆる癖が強い作品だ。

効果音やBGMなどの演出。キャラの表情。声優さんの演技。モブキャラ。

どれも癖が強く、ごり押し感が凄くて引いてしまった。

1話で早速登場する金持ちサラリーマンは癖の強さが斜め上をいっている。

木に引っかかった子供の風船をとって欲しいと言われ、「とってもいいけどお金はいくら払うんだ?」的な下衆なセリフを、気持ち悪い声と言い方で子供と親に吐き捨てる。

その後にしっかり成敗されたが、笑い以前にただ不快なだけで、子供が見るアニメでなんちゅうキャラを出しているんだ、と制作陣に文句が言いたくなる。

踏み越えてはいけないラインを越えて笑いに変換しようとしていたが、全く面白くもなんともなかった。

他にも、キャラよりも声優さんが前に出てしまっているシーンが多数で、アニメという感じが全くしなかった。

あくまでもキャラの延長線上であれば違和感はない。

しかし声優さんの演技の主張が激しすぎて、キャラの魅力まで食ってしまっている感がある。

特にまななちゃんを延じた小見川千明さん。

もはやキャラの原型をとどめないような、日常シーンとのギャップが激しすぎる演技で痛々しさもあった。

声優さんの工夫の証でもあるので否定はしないが、ギャグアニメで声優さんの演技が目立つアニメは受け入れられない。

しかもそこに下ネタの気持ち悪さも相まって余計に印象が悪くなっていたし、マスコットキャラやおしとやかキャラでマイルドさを加えても良かったかもしれない。

安藤

引用元:©2018 川崎直孝/KADOKAWA/ちおちゃんの製作委員会

安藤という元暴走族の男がメインに近い脇役として登場する。

彼の存在は作品の価値大いに高めていた。

暴走族から足を洗って真面目に働いたり、主人公のために気を遣って恥をかかないようにしたり、主人公に振り向いてもらうためにBLを勉強したり。(笑)

主人公に一途なヒロインのごとく可愛さで、暴走族が更生するという昭和のドラマみたいなキャラ設定だが、ギャップが非常に魅力的な愛されキャラだった。

「もはや彼に主人公を任せた方が面白くなるのでは?」と思うほどの存在感で、終始彼の登場を心待ちにしていた。

対して主人公のちおちゃんは自分を「中の下」と卑下するだけで、マイナス面ばかりがフィーチャーされ、特に魅力らしい魅力を感じ取ることができなかった。

銀行強盗のやり方をパソコンで検索したシーンでは正気を疑ったし、これまたツッコミがいないので、ただの異常行動にしかなっていなかった。

総評:失敗

引用元:©2018 川崎直孝/KADOKAWA/ちおちゃんの製作委員会

30分12話という枠で勝負したはいいものの、全くもって失敗としか言えない作品だった。

序盤こそ通学路でのトラブルという斬新な設定で引き込まれたが、3話で早くも同じような光景に飽き飽きしていたし、笑いが特にないこともあって視聴が苦痛になっていった。

通学路だけを描く作品なので、必然的にキャラの行動範囲やネタも限られてくる。

下ネタが多めになってしまったのも仕方ないと言えるかもしれない。

面白い作品を作ろうという制作陣の気持ちは随所に感じたが、ギャグが滑り気味の時点でただ空しく、ツッコミ不在で一方通行な笑いしかなかった。

30分12話は明らかに尺のとりすぎで、10分12話くらいが間違いなくベストな作品だ。

作画においてもキャラは生き生きしていたが、背景があまりにテンプレすぎて味気ない。

ギャグアニメで背景にこだわる必要性はあまりないが、もう少しどうにかならないのか、と思うレベルだった。

最終話のまとめ方も適当。

ナレーションで「尺が余ったから」とメタなセリフでごまかしつつ、意味の分からないおまけ劇場的なものが繰り広げられ、EDとともに、このアニメ全体が撮影だったと明らかになって終わる。

ギャグアニメに綺麗なまとめ方はそこまで重要ではないが、あまりに雑なまとめ方過ぎて笑ってしまった。

個人的な感想:つまらない

引用元:©2018 川崎直孝/KADOKAWA/ちおちゃんの製作委員会

この手のアニメでギャグがつまらないと評価のしようがない。

声優さんも一生懸命声を張って頑張ってる。キャラの動きにもギャグアニメとは思えない躍動感がある。ゲスいセリフを吐くときはとことんゲスい表情になる。

しかしツッコミが不在で全くオチがないことで、過激なボケだけが後味を悪くしてしまっており、過激な下ネタが過激なまま観る側に伝わってしまっていた。

声優さんの演技もやりすぎ感があり、まるで素人の怒鳴り声を聞いているかのような不快感があり、全く作品に入り込めずに終わってしまった。

ちおちゃんとまななちゃんというメインの2人にも、これといって魅力を感じられなかった。

ゲスいことを考えてお互いを蹴落とそうとしたり、自分のことしか考えていなかったり。

マイナス面の思考や言動が描かれることが問題ではなく、それをカバーするプラス面の思考や言動がないことが問題だと思う。

マイナスの印象が強すぎて、たまに良い雰囲気で良いことを言っても嘘っぽく聞こえてしまう。

もっと優しさや可愛さなど、プラスの方向性で特徴を描くことができれば、と個人的には思った。

ギャグアニメとしてのクオリティは決して高くないが、ギャグアニメ好きにはオススメしておこう。

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